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東日本大震災の体験談と得た教訓10個 【備えあれば憂いなし】

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お役立ち情報

 

先日また大きな地震が東北地方南部を襲いました。

 

東北地方の方はドキッとした方が多いのではないでしょうか。

かく言う私も、当時を思い出しヒヤッとしました。

 

あの未曾有の大震災から今年で10年。

私も東北地方の人間なので被災致しました。

 

10年という月日が流れたので、あの時の記憶が少し薄れ、
普段は何気ない日常を送っています。

今年で震災から10年目という節目の年であること、
そして当時と大体同じ時期の大きな地震ということで
大震災を思い出しました。

 

正直、防災意識も当時と比べ希薄になってきているので、
自戒の意味も込めて当時の体験談と教訓を書きたいと思います。

 

東日本大震災の体験談

震災当日

 

普段と変わらない何気ない1日でした。

当時は岩手県陸前高田市のとある企業に勤めていました。

天気は曇りで、時々雪が降っていたように記憶しております。

 

地震は午後に来たのですが、正直午前中の記憶は今はもうほぼありません。

地震直後と私のとった行動

 

それはもう、突然でした。

 

最初の揺れは小さかったです。

でも、「これは大きくなるな」というような揺れ方でした。

みんなは慌てて外に飛び出しました。

 

私も「マズい」とは思ったものの、
あまりの急な出来事、そして今までに経験したことのない揺れだったので動揺し、
逃げ遅れてしまいました。

 

運よく近くにがあったのでそちらに隠れました。

なぜ机の下に隠れたかというと、学校でそう習ったからです。
しかし、今回のような大地震で建物自体が倒壊する恐れがある場合は
机ごと下敷きにされる恐れがあり、今ではあまり推奨されていないようです。

 

ちなみに、すぐに野外に出るのも
地割れや上から看板などが降ってくるなどの危険性があり、
あまりオススメではありません。

 

【教訓1】
強い揺れを感じ、建物の倒壊が心配な場合オススメなのは、
建物の柱の近くでゴブリン・ポーズをとり、揺れがおさまるのを待つこと。余裕があれば避難経路を確保しましょう。

出典:https://www.gentosha.jp/article/16169/
※ゴブリン・ポーズ

このように、建物の倒壊の恐れがある場合、
現在では机の下に隠れることは推奨しない
という考えの人が多くなっている印象です。

柱の近くに逃げるのは、
柱は建物を支える役割を担っているために強度が高く作られているため。

そして、ゴブリン・ポーズは頭を守りながら素早く移動できるポーズというわけです。

 

これは私個人の感想ではなく、

一般社団法人日本防災教育振興中央会代表理事で、
自身も阪神・淡路大震災を経験した方が書いた書籍『震度7の生存確率』
を参考に致しましたので、信憑性はあると思います。

 

揺れがおさまり、とりあえず安堵

 

そして段々と揺れが小さくなり、「ホッと」したのを覚えています。

 

私も外に出てみんなと合流。

 

地震がおさまったのでとりあえず

「みんな無事でよかった〜」

と胸をなで下ろしました。

 

多少の落下物はあったものの、私たちは無事全員無傷で助かりました。

あたりを見回しても建物の倒壊はほぼなし。

 

しかし、本当の悲劇はこれからでした。

 

ホッと安心したのも束の間…

 

最初の方は家族と電話やメールで連絡を取れた方もいたようです。

ですが、次第に電波が繋がらなくなり、連絡手段がなくなってしまいました。

 

しかも停電、断水。

最初は「地震がおさまってよかった」と胸をなで下ろしたものの、

みんな、家族の安否や無事帰宅できるかが心配になっていきました。

 

【教訓2】
大地震の後は回線が混雑し、電話やネットが繋がりづらくなります。でも、被災直後であれば通じることも。メールやLINEなどで自分の居場所、安否を家族にダメもとで送信しておくと良いでしょう。また、災害用伝言ダイヤル(171)もありますので活用しましょう。
しかし、災害直後は利用できないので注意。
少なくとも30分経過後くらいから利用致しましょう。

 

嵐の前の静けさ

 

異様なほど静かでした。

 

山奥にある会社のため、通常時も防災無線がはっきりと聞こえない。
当時放送されていたのかも記憶が定かではありません。

 

情報源はカーラジオのみ。

曇り模様の天気もさることながら、心配や恐怖といったみんなの心境が伝わり、
あたりはどんよりとした空気になっていきました。

 

追い討ちをかけるように大津波警報が発表されたとの情報がラジオで流れてきました。

 

【教訓3】
携帯ラジオはこういった停電、回線が混雑している時の情報収集に優秀なので
万が一に備えて準備しておきましょう。車のラジオでも代用は可能ですが、緊急事態ではガソリンも貴重なので
節約しながら使用しましょう。

悪夢の大津波

 

当時私が勤めていた会社は山奥(高い場所)にあり、海からも5kmほど離れていたので、
自身が津波に飲まれる心配をしている人は少なかったです。

 

私もこんな大きな津波が来るなんて想像もしておりませんでした。

当時の私の認識として、
津波は教科書で習うような災害で、身近なものではありませんでした。

 

しかもこの大震災の数日前には、同じ震源で少し強い地震が起き、
津波注意報も発令されていました。

しかし、実際来たのは記憶では約30㎝くらい
(数値は正確ではないかも知れませんが、数十㎝程度でした)
拍子抜けしてしまいました。

当時の私は津波の驚異がわからないだけで、数十㎝の津波でも
人が流されてしまう危険性があるほど危ないものです。

でも、その数日前の体験が、多くの東北の方が
津波に対する警戒心が弱くなった一因ではないかと考えております。

 

 

「チリ大津波の時もここまで(当時私が勤めていた会社)来なかった、
しかも会社は高台にある。そんなに心配するな」

子供のころ昭和のチリ大津波を経験したという会社の先輩でした。

地震に不安がる私を慰めようとしての発言だったと思います。

当時はとても頼もしかったです。

 

ですが、結果として今回は川を逆流してここにも津波が到達してしまったのです。

幸い高台にあったので、私たちは助かりましたが、
下に住んでいる人たちは流されてしまいました。

あまりの恐怖に、私も会社が高台にあるのにもかかわらず
さらに上の山奥へ走って逃げました。

「想定外」のことが起きることも予想しておくべきです。

 

私は誰も責めるつもりはありませんが、注意喚起として一つの事例を紹介したいです。

 

岩手県陸前高田市民体育館は、避難所に指定されていたため約100人超の方が避難しました。

しかし、そこの立地は海抜3メートル。

「津波の恐れがあれば高台に逃げる流れだった」ようだが、
実際のところ生存者は3名のみ。

 

もっと詳しく内容を知りたい方は

「陸前高田市民体育館」で検索すると上位に詳細を詳しく書かれた方の
ブログがあると思います。

ここではあえてリンクは貼りません。

※当時のことを鮮明に描写していますので、ショッキングなものが苦手な方や
震災の記憶を思い出したくない方は閲覧をお控えください。

 

 

「避難所に指定されているから大丈夫」という
常識を疑うことも大事です。

【教訓4】
「想定外」のことも起きることを頭に入れる。
とはいえ、住んでいる場所によっても想定される災害リスクは様々なので、
普段から防災シミュレーションをおこなうことは重要。

その時も「避難場所は本当にここが適切か」など、常識を疑うことも大事。

絶望

津波が襲った後、みんな絶望に襲われました。
家が街中にある方、家族が家にいるのがわかっている方…。
この世の終わりのようでした。

とはいえ、私たちは生きているので、
なんとしてもここを踏ん張り、生き延びなくてはなりません。

会社にはあいにく非常食などなく、孤立するのも嫌なので、
みんなで避難所でもある近くの高台にある中学校に避難することを決めました。

下の道は津波により瓦礫だらけで通れないので、
普段通らない林道?旧道?のような道を通って行くことになりました。

ありがたいことに地元の消防団などの有志の方たちが案内してくれていました。
感謝しかありません。

 

【教訓5】
避難所までのルートを正規ルートの他に別ルートも把握しておきましょう。
大きい避難所に避難する方が支援物資も早く到達し、何よりも安心感が違います。

みんなが集まる大きな避難所に到着したものの…

大きな避難所に到着しました。
そこは人々の会話などがあり、ガヤガヤしていて、
今までの不気味な静けさは吹き飛んで、精神的に少し和らいだのを覚えています。
人が多い、というだけで安心感が違います。
しかし、大きな余震があると会話が途切れ、「シーン」
とみんな固唾を飲みます。
これ以上の被害がないのを祈っておりました。
この時点でもう地震がトラウマになっていました。
とはいえ、安心感は人がいっぱいいる方が強いのは確か。
でもそんな避難所でも困ったことがありました。
それがこちらです。
  1. トイレ
  2. 防寒対策
  3. 飲食物
  4. ペット

1. 避難所のトイレの現実

まず、トイレは断水していて水が流れませんでした。
そのため、用を足したのにもかかわらず流せず、匂いと汚れが凄かったです。

女性の方はかなり苦労したと思います。

 

しかし、それでも早急に建設会社の有志の方が重機で穴を掘って
仮設のトイレを設置してくれました。

夜7時くらいにはできてたのではないかというくらいの早技です。
感謝しかありません。

【教訓6】
下水管が破損している恐れがあるため、断水している場合でもバケツなどで
水をくみ、無理やり流そうとすることは禁物です。汚水が漏れたり、逆流する可能性があるためです。
簡易トイレを用意しておきましょう。

2. 防寒対策の重要性を痛感

東北の冬の学校の体育館だったので、とてつもなく寒かったです。

暖房はなしです。

 

妊婦の方や小さいお子様、ご老人の方のみ
暖房の効いた別室に移動できました。

これは賢明な判断です。
そのような弱者の方たちはいかなる場合でも優先されるべきです。

 

しかし、雪がチラつくような暖房なしの東北の冬の学校の体育館です。
とても寝付けませんでした。

毛布も備えてある在庫のキャパを超えた人数の避難者だったので、
私たちは2人〜3人に1枚、体育館のカーテンを毛布替わりにして寝ました。

 

しかし、カーテンを外したのはまずかったような…。
外の冷気が直に伝わってくるので、とても寒くて眠られませんでした。

車の中で寝る人たちや、校庭で廃材を利用し焚き火で暖をとる人たちがいました。

私も結局寝付けずに、焚き火のグループに混じって朝まで暖を取りました。

 

【教訓7】
寒い地方の場合は上着や毛布・カイロなど、防寒対策をしておきましょう。ガソリンがもったいないので、極力車の中で寝ることは避けておいた方が無難です。車で寝る場合もエコノミークラス症候群に気をつけるため、
足はこまめに動かしましょう。

3. 食料、飲み物を確保するのはやっぱり最重要

仕方ないことですが、救援物資が届いたのは翌日の朝。

被災当日はお昼から次の日の朝まで飲まず食わずでした。

最低でも1日分の食料、飲み物があった方が苦労せずにすみます。

【教訓8】
当たり前のことですが、やっぱり食料、飲み物は大事。
しっかりと保存食などを備蓄しましょう。

4. ペットのことも考える必要性

ペットを飼っている人はペットと一緒に避難してきていました。

しかし、ペットは避難所には入ることができないので、
外につないでおく必要があります。
そして、人間の分の救援物資があっても、ペット用の救援物資はあまり見ません。
もし、ペットを飼われている方がいたらペットの分のフードを用意するなど、
万が一災害が起きた場合に備えてどうするのか考えておいた方がいいです。
【教訓9】
ペットも大切な家族なので、しっかりペットも一緒に万が一の対策を練りましょう。

翌朝、ようやく現実の出来事だと悟る

 

翌朝、高台から街を見下ろしてみたところ、
写真でしか見たことのない戦時中の空襲後のような世界が広がっていました。

避難所である中学校の駐輪場には、
近くで発見されたであろう、毛布に包まれたご遺体も複数見受けられました。

 

私自身、今後このような体験をしたくありませんし、
読者の皆様にもして欲しくありません。

しかし、災害大国日本ですので、どこに住んでいるのかにかかわらず、
何が起こるか分かりません。

 

ひとつ言えることは、「備えあれば憂いなし」です。

備えていても時には「想定外」のことが起きることもあるでしょう、

でも、想像力を膨らませ、今までの防災の「常識」を疑うことで
「想定外」を減らすことができます。

 

自分の命を守れるのか、大切な人の命を守れるのか、
それは今現在のあなたの「備え」にかかっているといっても過言ではないのです。

 

【教訓10】
備えあれば憂いなし。

私の東日本大震災から得た教訓のまとめ

 

【教訓1】大きな揺れを感じた場合の最良の行動

強い揺れを感じ、建物の倒壊が心配な場合オススメなのは、
建物の柱の近くでゴブリン・ポーズをとり、揺れがおさまるのを待つこと。
余裕があれば避難経路を確保しましょう。

 

【教訓2】災害直後の伝言方法と注意点

大地震の後は回線が混雑し、電話やネットが繋がりづらくなります。

でも、被災直後であれば通じることも。
メールやLINEなどで自分の居場所、安否を家族にダメもとで送信しておくと良いでしょう。

また、災害用伝言ダイヤル(171)もありますので活用しましょう。
しかし、災害直後は利用できないので注意。
少なくとも30分経過後くらいから利用致しましょう。

 

【教訓3】被災後の情報収集の仕方

携帯ラジオはこういった停電、回線が混雑している時の情報収集に優秀なので
万が一に備えて準備しておきましょう。

車のラジオでも代用は可能ですが、緊急事態ではガソリンも貴重なので
節約しながら使用しましょう。

 

【教訓4】防災シミュレーションの重要性

「想定外」のことも起きることを頭に入れる。

とはいえ、住んでいる場所によっても想定される災害リスクは様々なので、
普段から防災シミュレーションをおこなうことは重要。

その時も「避難場所は本当にここが適切か」など、常識を疑うことも大事。

 

【教訓5】避難所までのルートを複数確認しておく

避難所までのルートを正規ルートの他に別ルートも把握しておきましょう。
大きい避難所に避難する方が支援物資も早く到達し、何よりも安心感が違います。

 

【教訓6】被災し断水している場合はトイレを使用しない

下水管が破損している恐れがあるため、断水している場合でもバケツなどで
水をくみ、無理やり流そうとすることは禁物です。

汚水が漏れたり、逆流する可能性があるためです。
簡易トイレを用意しておきましょう。

 

【教訓7】防寒対策はとても重要

寒い地方の場合は上着や毛布・カイロなど、防寒対策をしておきましょう。

ガソリンがもったいないので、極力車の中で寝ることは避けておいた方が無難です。

車で寝る場合もエコノミークラス症候群に気をつけるため、
足はこまめに動かしましょう。

 

【教訓8】基本的な備えはしておこう

当たり前のことですが、やっぱり食料、飲み物は大事。
しっかりと保存食などを備蓄しましょう。

 

【教訓9】ペットも家族の一員であることを忘れずに

ペットも大切な家族なので、しっかりペットも一緒に万が一の対策を練りましょう。

 

【教訓10】備えあれば憂いなし。

備えあれば憂いなし。

防災対策は一言でいうとこの言葉になると私は思います。

今回は私自身の経験の振り返り中心になってしまいました。
実際の防災グッズなどの紹介はまた別記事で紹介させていただきたいなと思います。
一人でも多くの人のお役に立てることを願っております。
また、東日本大震災で被災された全ての方々に
心からお悔やみ、お見舞い申し上げます。

 

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